「携帯料金をおさえたい」と思い、格安スマホ・SIMを検討している方も多いと思います。検討はしているものの、どのように乗り換えたらいいのかわからないと悩んでいませんか?
この記事では、元携帯販売員の筆者が、格安スマホ・SIMに乗り換えるやり方をわかりやすく説明します。乗り換えるときの注意点もあるので、合わせて参考にしてくださいね。
格安スマホ・SIMに乗り換えるメリットとは?
格安スマホ・SIMへ乗り換える最大のメリットといえば、やはり月々の携帯料金が安くなることです。
自分に必要なプランだけを契約できるので、大手キャリアのように不要な無駄なオプション契約を結ぶことはありません。また大手キャリアの通信網を使っているところも多いので、電波の心配もさほどないのが特徴です。
家計の出費に大きな影響がある携帯料金は、少しでも安くおさえたいですよね。
格安スマホを契約する方法は2つ!
格安スマホへの乗り換え方法は、以下の2つです。
- 機種とSIMを一緒に買う
- 機種はそのままでSIMだけを契約する
SIMだけ買う方が出費はおさえられますが、大手キャリアでは想像できないような値段で販売やキャンペーンを開催していることも。乗り換えと一緒にスマホを新しく買い替えるのもおすすめですよ。
それでは、それぞれの乗り換え方法について詳しく説明します。手順どおりに進めていけば、手軽に乗り換えられますので参考にしてください。
新規で格安スマホ(端末+SIM)を契約する場合
スマホも新しく買うときは、3ステップで契約が完結します。かんたんな操作ですが、最後の「データ移行」だけは忘れずに行ってくださいね。
①MNP予約番号発行手続き
「大手キャリアの契約はやめるけど、番号はそのまま残したい」という方は、次の手順が必須になります。
まず「MNP予約番号発行」を自分でしなければいけません。MNPとは2006年に開始されたサービスで、「モバイルナンバーポータビリティ」の略です。
以前はキャリアごとに電話番号を管理していたため、キャリアを変更するときは今まで使っていた電話番号は手放さないといけませんでした。
MNPが開始され、電話番号は維持したままキャリア変更ができるように。格安スマホへ乗り換えるときもMNPの手続きを行いますが、このときに必要なのがMNP予約番号です。
このMNP予約番号発行の窓口は、各キャリアとも以下の3つです。
- WEB(PCまたはスマホ)
- 電話(コールセンター)
- ショップ
それぞれ受付時間が多少違いますので、MNP予約番号を発行するときは以下の表を参考にしてください。
ドコモ | au | Softbank | |
---|---|---|---|
WEB | 9:00~21:30 | 9:00~21:30 | 9:00~20:00 |
電話(コールセンター) | 9:00~20:00 | 9:00~20:00 | 9:00~20:00 |
ショップ | 各ショップの営業時間内 |
この「MNP予約番号発行」の手続きが完了しても、契約はまだキャリアのままです。予約番号は、新しく乗り換える先で使うので紛失しないようにしてくださいね。
WEBで発行手順を踏むときは、下記のリンクを参考にするとわかりやすいです。
ドコモのMNP予約番号発行
auのMNP予約番号発行
SoftbankのMNP予約番号発行
②各社オンランインショップで端末とSIMを購入
格安スマホの各社で新規契約をします。ほとんどの会社はショップを構えていないため、オンラインショップで進めていきます。
このときに必要なものは、以下のとおりです。
- MNP予約番号
- 本人確認書類
- メールアドレス
- クレジットカード
本人確認書類は免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きのものであれば1点で大丈夫です。保険証のように顔写真が付いていない書類のときは、住民票や公共料金の領収書などの補助書類が必要となることがあります。
詳しくは各社のHPでチェックしてください。
また支払い方法はクレジットカードのケースがほとんどです。このとき、デビットカードは使えませんので注意してくださいね。
オンラインショップ上での流れは、以下のとおりです。
- スマホを選ぶ
- 契約方法を選ぶ(このとき「MNP」を選択)
- スマホの支払い回数を選ぶ
- 料金プランを選ぶ
- 必要であればオプションを選ぶ
- 個人情報の入力および本人確認書類のアップロード
- 商品が届く
商品が届くまで待ち遠しいですね。
③データ移行
スマホが変わるため、現在使っているアプリや画像などのデータ移行をしなくてはいけません。イメージとしては機種変更をするものを想像してみてください。
キャリアのショップで乗り換えをするときは、ショップスタッフの方がデータ移行までしてくれます。しかし今回はオンラインで手続きをするため、すべて自分で行います。
このデータ移行は、新しいスマホが届いてからするのがベスト。ただし新しいスマホ側でSIMを挿入(または電源ON)をすると、この時点でキャリアの契約は解除されます。
キャリアが解除状態になると、データ移行できないアプリもあるので要注意です。スマホの電源を入れる直前にすれば、データ移行できないという心配もなくなりますよ。
スマホはそのままSIMのみ購入する場合
次はスマホは現在のものを使い、SIMだけを買う方法です。こちらは5ステップと多くなります。
データ移行をする必要はありませんが、その代わりに事前準備は必須です。
それでは乗り換えのやり方を見ていきましょう。
①使用中のスマホが希望のSIMの対応機種か確認
使用中のスマホがすべての格安SIMに適応しているかというと、そうではありません。各社、動作保証をしているスマホだけが問題なく使える仕組みです。
まずは自分のスマホが希望の会社に適応しているか、HPでしっかりチェックしてみてください。
②WEBでSIMロック解除
各キャリアのスマホには、そのキャリアのSIMでしか使えないよう「SIMロック」というものがかかっています。このロックを解除しない限り、他社SIMを入れても使えません。
スマホが希望する格安SIM会社に適応していることがわかったら、SIMロック解除を進めてください。
SIMロック解除は、どのキャリアもWEB上でできます。またインターネットに自信のない方は、電話やショップでも受け付けています。ただし、電話やショップで行うときは、3,000円の手数料が発生するので気をつけてください。
SIMロック解除が完了すると「SIMロック解除コード」が発行されます。このコードは新しいSIMを挿入するときに使うので、保管しておいてくださいね。
また、まれにSIMロック解除に適用していない機種もあります。とくにauは、独自の通信網のみにしか適応していないものも。
手続き前に対応機種かチェックしておいてください。
③MNP予約番号発行手続き
次はMNP予約番号発行です。こちらもWEB上で手続きできます。操作のやり方や受付時間は端末とSIM購入と同じなので、上記を参考にしてください。
④各社オンラインショップでSIMを購入
格安スマホ会社で新規契約をします。
必要なものはスマホを買うときと同じで、
- MNP予約番号
- 本人確認書類
- メールアドレス
- クレジットカード
の4つです。
オンラインショップの流れは
- 契約方法を選ぶ(MNPを選択)
- 料金プランを選ぶ
- 必要であればオプションを選ぶ
- 個人情報の入力および本人確認書類のアップロード
- SIMが届く
スマホを買うときと、さほど流れは変わりません。SIMが届くまでは、今までどおりスマホは問題なく使えます。
⑤SIMが到着したらSIMを差し替える
SIMが届いたら、自分でSIMを差し替えます。SIMを挿入すると、SIMロック解除コードを入力する画面が表示されます。ここでSIMロック解除コードを入力すれば、無事完了です。
格安スマホ・SIM契約時に注意点はある?
格安スマホへの乗り換えは、手順どおりに進めばとくに問題ありません。ただし、いくつか注意点もあるので、事前に把握しておくことは大切です。
今までの筆者の経験から注意点を4つ説明します。少しでもおとくに乗り換えできるよう、しっかりチェックしてくださいね。
MNP予約番号には有効期限がある
格安スマホへ乗り換える第一段階として、MNP予約番号の発行が必須と説明しましたよね。じつはこの予約番号には有効期限があります。
有効期限は、発行した日を含め最大15日間。この期間を過ぎて新規契約をしても、予約番号は無効で契約できません。
このときの対処法としては、もう一度、MNP予約番号発行の手順を踏むこと。そうすれば新たな予約番号が発行され、有効期限もイチから設けられます。
乗り換えには「転出手数料」がかかる
乗り換えの手続きには必ず「転出手数料」というものが発生します。これは、新しい乗り換え先で契約した月に請求されるものです。
どのキャリアも手数料は3,000円。キャリアからの請求も考えながら、乗り換え時期を検討するといいですよ。
格安スマホの手続きは毎月20日までがベスト
格安スマホへの時期も少し気にした方がいいです。2020年6月現在、ほとんどの手続きは即日完了しますが、なかには1週間程度かかることもあるんです。
多くの方は、更新月(契約解除料がかからない月)に乗り換えをします。とくに月末に集中しますが、手続きが即日完了されないと翌月に持ち込まれる事態になります。
結果、キャリアの契約も翌月解約という形になり、契約解除料が発生してしまうことが過去にもよくありました。この事象は格安スマホならでは。大手キャリア間の手順では、このような事象は発生しません。
「即日完了」という言葉に惑わされず、余裕をもって進めてくださいね。
SIMロック解除コードは忘れずに保管
SIMだけを契約するときは、SIMロック解除の手順を踏みます。そのときに発行されるのが「SIMロック解除コード」です。
このコードは、他社のSIMをスマホに差し込んだときに重要なもの。SIMロック解除コードを入力しないと、他社SIMが反応しない仕組みになっています。
せっかく契約しても使えなかったら台無しですよね。そのため格安SIMが届くまでは大切に保管しておいてください。
万が一SIMロック解除コードを失くしてしまったというときは、もう一度、キャリア側でSIMロック解除の手順を踏めば、新たなコードが発行されます。
まとめ:手続きかんたん!お得な格安SIMに乗り換えよう
大手キャリアから格安スマホへの乗り換えは、すべてWEB上で完結するのがいいところ。自分の都合のいい場所や時間に進められるので便利ですよね。
乗り換えるときの注意点をいくつか紹介しました。注意点さえ気をつければ、インターネットに不慣れな方でも手軽に進められると思います。
格安スマホは料金体系もシンプル、かつわずらわしいオプションもありません。携帯料金の出費をおさえて、浮いたお金は家族や趣味のために使ってみませんか?
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